1/24 AOSHIMA NISSAN LEOPARD F31 ~あぶない刑事 港302号~ part3
みなさんこんにちわ
制作過程を3つの動画にわけ、完成までを収録しているプラモの時間へようこそ
今回は製作依頼をいただいた、あの『あぶない刑事』に登場するレパード後期型の製作 Part3です。
クリア塗装から鏡面仕上げ、そして“ドアのパカパカ化”の完成まで、一気に仕上げていきます。
細部の仕上げにもこだわり、気持ちを込めて丁寧に作り込みましたので、ぜひ最後までお楽しみください。
それでは、製作スタートです!
クリア塗装
まずはクリア塗装からスタートです。

今回は3回に分けてクリアを吹いていきます。
使用するエアブラシは、Gaahleriのアドバンスシリーズ「GHAD-68」。
クリア塗料はクレオスの「スーパークリア3(GX100)」を、ガイアノーツの薄め液(T01)で1.5倍に希釈して使っています。
最初の1回目は、少し距離を取って、ボディ全体にふわっとミストをかけるイメージで吹きつけていきます。
続く2回目は、まず角の部分から丁寧に塗装し、全体をまんべんなく均一に仕上げます。
このあとしっかり乾燥させるため、48時間ほど放置。
乾燥後は、2000番のペーパーヤスリで表面を軽く整えておきます。

そして3回目が仕上げの塗装。

塗料が垂れる寸前を目安にしながら、しっとりとしたツヤが出るように吹きつけます。
最後に、薄め液(T01)を原液のまま遠めから軽く吹いて、表面をレベリングすれば完成です。
ただし、塗料が垂れてしまうと、IPAでのリセットや修正作業が必要になってしまうので、慎重に進めていきましょう。

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研ぎ出し
続いては、研ぎ出しの工程に入っていきます。

クリア塗装後、しっかりと乾燥させた塗装面は一見ツヤがあるように見えますが、実はまだ細かな凹凸が残っています。
この凹凸を取り除いて、滑らかな鏡面に近づけていくのが研ぎ出しの目的です。
この工程では、ペーパーの番手を徐々に上げながら滑らかな面を作っていくので、前段階のクリア塗装ではそれを見越してやや厚めに吹いておきました。
研ぎ出しは、全3ステップで行っていきます。
まず1工程目は、2000番のペーパーヤスリを使って水研ぎ。
ツヤが出ているクリア面をあえてマットに落としていくような感覚で作業します。

続いて2工程目と3工程目では、ゴッドハンド製の神ヤスを使用。
6000番、そして8000番へと番手を上げながら水研ぎを進めていきます。
仕上がりの目安は、映り込む景色が歪まずに反射するくらいの滑らかさ。

研いでは拭き取り、表面の状態を確認しながら丁寧に進めていきます。
2000番でマットになった面が、番手を上げていくごとに徐々にツヤを取り戻してきたら、研ぎ出しは完了です。
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鏡面仕上げ
続いては、鏡面仕上げの工程に入っていきます。

この仕上げ作業は、全部で3ステップで行っていきます。
使用するのは、シーフォース製のリトルーターに、スジボリ堂のバフを取り付けたセット。
これを使って、表面をじっくり磨いていきます。
まず1工程目は、タミヤのコンパウンド「粗目」で全体を一周。
表面を一皮むくような感覚で、軽く研磨していきます。
この段階ではまだ深い傷は消えませんが、次のステップへつなぐための“ならし”として、表面のツヤを少しずつ整えていきます。

続く2工程目は、タミヤの「細目」でさらに一周。
ここで少しずつ傷を減らしながら、艶を引き出していきます。

そして3工程目は、タミヤの「仕上げ目」で最終仕上げ。

限りなく傷が目立たない状態を目指して、丁寧に磨き上げていきます。
もし途中で角が出てしまっても、慌てずに。
残しておいたボディカラーでタッチアップすればリカバリー可能です。
また、バフが届きにくい奥まった部分は、タミヤの研磨クロスや綿棒にコンパウンドをつけて磨いてあげると、仕上がりに差が出ます。
ウインドウモールのメッキ塗装
続いては、ウインドウモールなどに見られるメッキモール部分の塗装に入ります。
使用する塗料は、シュナイダーのクロームマーカーです。
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作業手順としては、まずモールの外周にしっかりとスジ彫りを入れておくことが大前提。これはスジ彫り作業の段階で、あらかじめ済ませておきます。
スジ彫りが済んだら、そこにスミ入れ塗料のブラックを流し込み、エナメル溶剤を染み込ませた綿棒で、はみ出た部分を丁寧に拭き取ります。

次に、メッキの質感を表現するために、シュナイダーのクロームマーカーでモール部分を塗装します。特にサイドモールの下部など、ボディ側が盛り上がった造形になっている箇所は、しっかりマスキングを施したうえでマーカーを入れていきます。

さらに、モールの内側部分にはエナメル塗料のセミグロスブラックを筆で丁寧に塗装します。


仕上げに、モール内側の一部には4アーティストマーカーのブラックを使用。マーカーの腹部分を使ってスッと塗り、作業完了です。
このタイミングで、クリアパーツなど他のメッキモール表現が必要な箇所も、まとめて塗装しておくと効率的です。
マスキングと塗装
次はマスキングと塗装の工程です。
まずはクリアパーツから。
リアテールランプは、バックランプ部分を最初にマスキングし、クリアオレンジを塗装します。しっかり乾燥させたあと、オレンジ部分をさらにマスキングし、クリアレッドを重ね塗りしていきます。

次にウインドウパーツ。一枚物になっているウインドウは、ドアのパカパ化に対応するため、超音波カッターを使ってサイド部分をカットします。カットした断面は荒れているので、ペーパーヤスリでしっかりと整えておきます。
その後、カット済みウインドウに付属のマスキングシートを貼り付け、ボディ側はサイドシルやインテリア側を塗装できるようマスキングを施します。
準備が整ったら、それぞれのパーツをエヴォブラックで塗装して仕上げます。

パカパ化~ドアの取り付け~
次は、パカパ化に伴うドアの取り付け作業です。
まずはカットしておいたウインドウを、セメダインのハイグレード模型用接着剤でしっかり固定します。
ウインドウの接着が安定したら、あらかじめヒンジと磁石を取り付けておいたドアをボディにセット。位置を確認しながらマスキングテープで仮止めし、裏側からエポキシパテを盛って、ヒンジをむにゅっと押し付けるように固定していきます。

このとき、カットしたドアモールのラインがボディときれいに一直線になるように注意しながら、慎重に取り付けました。
続いて、サイドウインドウの再現に入ります。こちらはタミヤのクリアプラ板を使用。
まず、不要になった純正のクリアパーツをマスキングテープに貼り、ペンで輪郭をなぞってテンプレートを作成します。そのテンプレートをクリアプラ板に貼り、形に合わせてカット。

完成したウインドウは、ドアに両面テープで貼り付けて固定します。

ウインドウの取り付けが終わったら、仕上げにパート1で位置を調整しておいた内張りを装着して、ドア周りの工作は完了です。


クリアパーツの仕上げとシャシーとボディの合体まで
続いては、クリアパーツの仕上げと、いよいよボディとシャシーの合体です。
まずリアのプレートパネルはガンメタで塗装。
メッキ部分には、信頼のシュナイダー・クロームマーカーを使用。
バンパー下のダクトにはセミグロスブラックを入れて、引き締まった印象に。
ライトインナーはメッキパーツではないため、こちらもクロームマーカーで対応。


シュナイダー Schneider ミラーエフェクト クロームマーカー ペイントイット Paint it 061 ペン先:2mm 1本 …
ミラーフィニッシュに匹敵する輝きに大満足です。さらに、フォグランプ部分にはクリアイエローを、ウインカーにはクリアオレンジを塗装しました。
クリアパーツの裏側にはエナメルのシルバーを吹き、発色を向上。縁には4アーティストマーカーのブラックを使って、目力をしっかりアップさせています。
リアテールのリフレクターは、バックランプ部分だけをシルバーで塗装することで、透明感とくすんだリアル感を両立。
ルームミラーにはハセガワのミラーフィニッシュを貼り、形に合わせて丁寧にカット。室内に取り付けた後、ついでにワイパーもセットしておきます。
最後に赤色灯を組み立て、いよいよボディとシャシーを合体! ドアがしっかり開閉できるかどうかも、このタイミングで念入りにチェックです。
仕上げ
残るパーツは、こちらのわずかばかり。

この瞬間が来ると、なぜか毎回「寂しい」と感じてしまうのは…きっと『プラモの時間』だけではないはず。
それでは、最後の仕上げに入っていきましょう。
サイドミラーには、ミラーフィニッシュを丁寧に貼り込み、実車さながらの反射を再現。
フロントセクションは、ライトインナー → グリル → ナンバープレート → クリアレンズの順で組み付けていきます。


ウインカーマーカー部分にはクリアオレンジを差し色として塗り込み、細部までリアルさを追求しました。
リアセクションは、テールランプの取り付け。

そして仕上げに、サイドミラー・3D製のキーシリンダー(キーホール)・サンルーフ・アンテナ・赤色灯を順に取り付けていきます。
最後はモデリングワックスで全体を丁寧に磨き上げて――
完成です。
完成
今回製作させていただいたのは、ご依頼者様の思いがたくさん詰まった特別な1台、レパードです。
















































ドラマや映画への想い。俳優さんへの憧れ。そして、何よりこの車への深い愛情。
その気持ちをしっかり受け止め、模型にしっかりと反映させていただきました。
ご依頼内容は、ドアを“パカッ”と開閉できるローダウン仕様のレパード。
ドアを開ければ、インテリアをじっくり眺められるように細部まで作り込んでいます。
ぜひこの運転席、助手席を見ながら、さまざまな感情に浸っていただければ嬉しいです。
ボディは鏡面仕上げでピカピカに。細部もこだわって丁寧に塗装しました。
使用したキットはアオシマ製の後期型。
前期型はこれまでに何度か作りましたが、後期型は今回が初挑戦。
ダッシュボードの造形がまったく異なっていて、制作中も新しい発見があり、楽しませていただきました。
まもなく、前期型とあわせて発送いたしますので、どうぞ楽しみにお待ちください。
それでは、完成写真をご覧いただきながら今回はこのへんで。
また次の制作でお会いしましょう
ご覧頂きありがとうございました
このブログをYOUTUBEにもまとめていますので、よろしければこちらもご覧ください。