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トヨタチェイサーとは?
1977年6月デビュー。マークIIのトヨタオート店専売姉妹車として、なおかつ同クラスの人気車種だった日産・スカイラインの対抗馬として開発されたため、マークIIよりも若いユーザーを狙ったものでありました。
歴代唯一の2ドアハードトップも存在した初代チェイサー
まず棲み分けとしては、クラウンの弟分として保守本流をいくのがマークII。
クレスタはビスタ店向けとして登場したが、高級感を全面に出していた。
そしてチェイサーはオート店向けというだけでなく、スカイラインといったスポーティセダン勢に対抗するために登場した経緯もあり、ターゲットは若者でした。
若者をターゲットとしたことから、エンジンはマークIIにあった2.6リッターはなく、1.8リッターと2リッターのみで、当時は広く用意されていたディーゼルもチェイサーにはありませんでした。
マークIIとは異なり2,600ccモデルやディーゼルエンジン、ワゴン、バン、タクシー仕様は設定されませんでした。
キットのモデルでもある2ドアハードトップは、チェイサーにのみ用意されており、大きなグリルの両側に、四角いフレームの中に丸目のライトが入るという個性的なデザインで登場。
当時のテレビCMには草刈正雄が出演。
1978年8月にマイナーチェンジをし、エクステリアの意匠変更のほか、ラジオアンテナはリヤウインド貼付式(デフォッガー兼用)に変更。
オプションで衝撃吸収バンパーを設定しました。
販売終了前月までの新車登録台数の累計は10万5957台となっています。
このチェイサーを1/24スケールのプラモデルにパッケージングしたのが、アオシマで、ラメがはいったボディ仕様や、ワークス使用、ノーマル使用など、発売から現在まで時代のニーズに合わせた様々な仕様で販売されています。
今回は10数年前に制作途中のまま保管されていたキットを、レストア。
塗装をやり直したり、当時技術が足りなくやりたくてもやれなかった事などを盛り込み、大人仕様の渋いチェイサーとしてよみがえらせてみたいと思います。
解体
さっそく始めていきましょう。
さっそく酷い状態がお目見えしております。
これはなんでしょうか、当時メッキ部分の表現として使用していたのは、メタルックかと思いますが、ご覧の通りべたべたになり、汚い状態。
指や爪などでゴリゴリそぎ落としていきます。
シャシーに関してはガタガタの足回りが組み立てられていましたので、こちらも躊躇なく解体。
パーツを破損しないように気をつけましたがオイルパンらしきパーツが欠けてしまうアクシデント。
でも大丈夫。今の僕ならなんとか出来るという根拠のない過信のもと進行して参ります。
塗装剥がし
次に塗装を剥がしていきます。
まず準備するものとしては、100均のパンケースとイソプロピルアルコール。
通称IPAでございます。
1リットルタイプのもので、濃度は100%。
様々なイソプロピルアルコールが販売されていますが、濃度は100%のものがいいみたいですので、購入する際は注意が必要です。
概要欄やブログなどにも貼っておきますので参考になれば幸いです。
ケースにどぼどぼ注ぎ込んだイソプロピルアルコールに、ボディを投入。
温度が温かい場所に3日程放置し、塗装を剥がしていきます。
作業を行うにあたり、イソプロピルアルコールは危険物取扱品。
強烈なアルコール臭がしますし、素手で触ると大変なことになりますので、マスクと換気、ゴム手袋は必須でございます。
しっかり漬け込まれたボディに付着している塗装は、ゴム手袋をした指でこすると、アルコールに溶けていきように剥がれてきます。
細かい部分は固めの歯ブラシなどでこすり隅々まで塗装を落としていきました。
表面に沈着してしまい、落ち切らない箇所に関しては、のちにペーパーで均して参ります。
テールランプなども塗装を落としたいので、一緒に漬け込み作業を行いました。
スジ彫り
ここからはいつも通り、スジ彫りを行って行きます。
使用しているツールはタミヤ製のスジ彫り超硬ブレードで、0.15mmの刃を装着しています。
リアルな完成度を追求するにあたり、ボディパーツにスジをいれておかないと、塗装を重ねた時に、溝が塗料で埋もれてしまい、リアルなシャープさに欠けてしまわないようにする為、この工程は非常に重要な工程となりますので丁寧に彫っていきます。
といってもあまり深くし過ぎるとシルエットを壊す原因になったり、パーツが貫通し割れてしまう場合もありますので、あくまでも軽いタッチで3~5回を目安に、ボンネットやドアなどの開閉パーツ部分は少し深めを意識し、彫っていきます。
ボディの調整加工
続いてボディの調整加工となります。
まずは鍵穴の加工となりますが、キット本来の姿ですとドアや給油口に鍵穴が再現されています。
が、クリアを厚めに塗装することと、鏡面仕上げを行う際ゴリゴリ塗装面を削っていきますので、穴をあけインセクトピンで再現していきたいと思います。
0.8ミリのピンバイスで穴をあけ加工が完了。
パーティングライン消し
次にボディ全体にあるバリやパーティングラインを取り除いていきます。
パーティングラインは大体どのキットでも、ボディを真上から見た際、縦一直線に入っている場合が多いので、実際に指で触り段差を確かめながら作業を進めていきます。
作業手順としては、ペーパーヤスリに水をつけ、ボディ全体にあるパーティングラインを取り除いていきますが、取り除く際の注意点として、細かなプレスラインもありますので、その部分まで削ってしまわないよう注意が必要です。
このキットの場合リアウインドウ、ヘッドライト周りにパーティングライン、ウインドウモール内側や、フェンダー部分にはバリがありましたので、そちらも削りシャープに整えました。
下地塗装
続いて、塗装をする前の下地としてタミヤのグレーサフェーサーを吹いていきます
この下地処理は、深いツヤのある仕上がりを目的とするのであれば、必須作業になります。
パーティングラインを消すために、ボディ表面を削ったり、ヤスリのあとが残ってしまった場合は、必ずサフェーサーを吹いて本塗装の前に表面を滑らかにしておきましょう。
いかに下地処理で滑らかな表面を作り上げるか!
が重要な事かと思いますし、下地の段階から表面を意識しておくと、後々鏡面仕上げの工程が時間を短縮出来たりするなど、効率があがります。
個人的に塗装全般で気を付けていることは、どの塗装工程でも、塗料が乾き指で触った感触がザラザラしている場合は、軽くペーパーヤスリをあて、ザラザラをなくし平坦に近づけられるよう、調整するようにしています。
サフェーサーを吹き、パーティングラインも消え綺麗なボディーラインになったことを確認し、次の作業に移ります。
今回はここまで。
次回は内装完成までをお届けする予定です。
本日のブログは以上となります。
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