1/24 AOSHIMA TOYOTA HILUX LIFT UP CUSTOM RN30 part3
みなさんこんにちわ
制作過程を3つの動画にわけ、完成までを収録しているプラモの時間へようこそ
今回はアオシマアンバサダー企画、ハイラックス制作の最終回・パート3です。
青島文化教材社(AOSHIMA) ザ☆チューンドカー 1/24 RN30 ハイラックス リフトアップ カスタム ’78 (トヨタ) …
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“もし昭和の時代を駆け抜けたハイラックスが、そのまま海を渡って異国で眠っていたら…”
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そんな妄想を形にすべく、サビ表現にフォーカスして仕上げてみました。
今回初めて挑戦したサビのウェザリング方法もご紹介していますので、ぜひ最後までお楽しみください。
それでは、いってみましょう!
クリア塗装
まずはクリア塗装からスタートです。
今回は3回に分けてクリアを吹いていきます。

使用するエアブラシは、Gaahleriのアドバンスシリーズ「GHAD-68」。
クリア塗料はクレオスの「スーパークリア3(GX100)」を、ガイアノーツの薄め液(T01)で1.5倍に希釈して使っています。
最初の1回目は、少し距離を取って、ボディ全体にふわっとミストをかけるイメージで吹きつけていきます。
続く2回目は、まず角の部分から丁寧に塗装し、全体をまんべんなく均一に仕上げます。
このあとしっかり乾燥させるため、48時間ほど放置。
乾燥後は、2000番のペーパーヤスリで表面を軽く整えておきます。

そして3回目が仕上げの塗装。
塗料が垂れる寸前を目安にしながら、しっとりとしたツヤが出るように吹きつけます。

最後に、薄め液(T01)を原液のまま遠めから軽く吹いて、表面をレベリングすれば完成です。
ただし、塗料が垂れてしまうと、IPAでのリセットや修正作業が必要になってしまうので、慎重に進めていきましょう。
Gaahleri エアブラシダブルアクション トリガータイプ Advanced Series GHAD-68 (自定心挿入式ノズル構造) …
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マスキングと塗装
続いては、マスキングと塗装に入っていきます。
クリア塗装でツヤを出したボディに、ウインドウモールやフロントマスクなどのディテール塗装を施していきます。
まずはモールの外周をマスキングテープで覆い、大まかにカットしたらデザインナイフでモール部分を丁寧に切り出します。
デカールが貼ってある箇所には、ティッシュを一枚かませてからマスキングするのが「プラモの時間」流の対策です。
ウインドウモールにはエヴォブラックを吹き付け、フロントマスクにはアクリル塗料のセミグロスブラックを使用。

フロントマスクのリフレクター部分は、塗装後にアクリル溶剤を含ませた綿棒で拭き取り、下地のメッキを浮かび上がらせます。

インテリア側の塗装はエナメルブラックで落ち着いた印象に。
ボディ全体にはスミ入れを施し、はみ出た部分はエナメル溶剤を含ませた綿棒で丁寧に拭き取っていきます。

リアパネルの「TOYOTA」ロゴもエナメルブラックで筆塗り。はみ出しは同様にリタッチ可能です。
そして最後にクリアパーツ。
丸目以外の裏面にはシルバーを塗り、縁には4アーティストマーカーのブラックを使って囲むことで、ぐっと目力が増します。

傷だらけのウインドウを綺麗にする方法〜ウインドウの取り付け〜
続いては、このキットで特に厄介だったポイントです。
なんと、ウインドウパーツがランナーに接続されている位置が、まさかの“ウインドウそのもの”のど真ん中。
ニッパーでカットすれば、当然ながら目立つゲート痕が残り、大きな傷となってディテールが台無しになってしまいます。
そこで今回は、その傷の処理方法をご紹介。
まずは320番から始めて、徐々に番手を上げながら8000番までヤスリで磨き上げます。

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その後は田宮コンパウンドの荒目 → 細目 → 仕上げ目の順に仕上げ、最後にハセガワのセラミックコンパウンドでツヤを整えれば、ほぼ元通りの透明感に。

美しく修復できたウインドウをボディに取り付けたら、ルームミラーやインテリアパーツ、フロントマスクも順番に組み込んでいきます。


そしていよいよ、シャシーとの合体。

完成まで、あともう一息です。
外装パーツを取り付けて一旦完成
続いてはフロントセクションの仕上げです。
まずナンバープレートには、付属していた海外仕様のナンバーデカールを貼り付け。
その上からUVレジンを塗布し硬化させることで、デカールの保護とリアルな質感を演出します。
次にレンズ類を取り付け、フロントバンパーやワイパーなど細かなパーツを取り付けていきます。

リアセクションでは、テールランプを取り付ける前にボディ側へエナメルシルバーを塗装。
これでバックランプの反射感を再現してから、テールパーツを装着。
サイドの処理も丁寧に進めます。
ドアノブにはシュナイダーのクロームマーカーで金属感をプラス。
シュナイダー Schneider ミラーエフェクト クロームマーカー ペイントイット Paint it 061 ペン先:2mm 1本 …
エンブレムには4アーティストマーカーのシルバーを使用し、サイドマーカーは下地に塗ったシルバーの上にクリアオレンジを重ねて透明感のある表現に。
キーホールには3Dで制作したキーシリンダーを埋め込み、ドアミラーも装着して外装は一通り完成。










……と、ここで終わりかと思いきや、実はここからが本番です。
サビ表現のウェザリングその1【削る】
さあ、ここからが本番!
今回の制作で一番やってみたかった“初めてのサビ表現”にチャレンジしていきます。
あらかじめWebなどで情報収集をし、基本的な知識をインプットした上で、自分なりのアイデアも織り交ぜながら仕上げていきますね。
サビが発生する部分というのは、塗装が浮いていたり、ボコボコしていたり、時には穴が空いていたりと、滑らかで綺麗な面ではありません。
その質感を出すために、サビを表現したい箇所の塗膜をナイフで削っていきます。

ただし、形状そのものが変わってしまうほど深く削るのではなく、あくまで表面の塗膜──今回はイエローの層だけを軽く剥がすようなイメージでナイフを入れていきます。
実際にサビができそうな場所を想像しながら、パーツの角や端の部分を中心に塗膜を削っていきます。
削る範囲は、細かく鋭いラインだったり、大きくランダムな形だったりと、なるべくパターンを散らして自然な仕上がりを意識しました。





サビ表現のウェザリングその2【ベースを塗る】
続いては、ナイフで削った箇所に“サビ色”を入れていきます。
使用するのはエナメル塗料。今回はレッドブラウンをチョイスしました。
サビのベースとしては、他にもフラットブラウンなどのツヤなしブラウン系が相性抜群なので、持っている方はお好みで選んでみてください。
このブラウンをエナメル溶剤で溶きながら、部分ごとに濃淡を調整しつつ筆で塗っていきます。

あるところは濃く、あるところは薄く…そうすることで、自然なムラ感や深みが生まれ、よりリアルなサビの印象になります。
塗り終えて乾燥させた段階で、「あれ、これもう完成で良いんじゃない…?」と錯覚するくらい、すでにディティールがグッと引き立って驚きました。



が! ここで終わりません。ここからさらに“リアルなサビ”へと仕上げていくために、色を重ねていきます。
サビ表現のウェザリングその3【薄茶や赤を重ねて塗る】
続いては、先ほどのレッドブラウンとは異なる“サビの色味”を加えていきます。
使うのは、クレオスのウェザリングカラーから「グレイッシュブラウン」と「レッドブラウン」。
この2色を混ぜて、やや明るめの薄茶色を作ります。先ほどのベースカラーよりもトーンを上げたことで、サビの層に深みが出ます。

この色を、パーツ全体にベタっと塗るのではなく、“ランダムさ”を意識して部分的に塗装。サビ特有の不規則な広がりを表現するための大事なポイントです。

ついでに、タイヤにも軽くまぶして雰囲気を演出しておきました。
さらにもう一段階。今度は「レッド」と「レッドブラウン」を混ぜて、赤みが強い茶色を作ります。

これはいわゆる“赤錆”を表現する色。こちらも同じく、ランダムに重ねることで、複数のサビ色が織り交ざったリアルな仕上がりになります。

サビ表現のウェザリングその4【埃っぽさと水垢を再現】
そしていよいよ仕上げの工程。
まずは タミヤのウェザリングマスターAセットから「マッド」 を使っていきます。

マッドをパステルのように擦り付けると、ツヤのある塗面が一気に鈍くなり、乾いた粉っぽさと退廃的な雰囲気が加わります。
ボディのくたびれた感じ、年季の入ったリアリティがグッと引き立ちます。
そして最後の仕上げとして、「サビ垢」や「水垢」を表現。
ここでは、エナメル塗料のレッドブラウンをシャバシャバに薄めたものを使用します。

水が流れた痕を想像しながら、ドアミラーの下、ドアノブの下、エンブレムの下など、垂れ跡が自然にできる部分に流し込むように塗装。

これが乾いたら、最後にタイヤとドアミラーを取り付けて……完成!
完成
アオシマから再販された、30系ハイラックス。
今回、プラモの時間ではこんな感じで仕上げてみました。


























僕自身、四駆ってのはガンガン悪路を走って、泥だらけになりながら使い倒す。
そんな“ラフに使ってナンボ”な存在だと思っていて――
それをプラモデルでも再現してみたかったんです。
以前、ジムニーのキットでは泥汚れに挑戦したんですが、
今回はサビの表現に初挑戦。
資料を見ながら、手探りで進めていきました。
その結果……自分でもビックリするくらい、いい雰囲気に。
サビのテクスチャひとつで、車ってこんなに“語り出す”んだなと。
どこか哀愁があって、でも味がある。そんな一台に仕上がりました。
いつもは綺麗に光らせる塗装が多いんですが、
たまにはこういう“汚し表現”もいいですね。
特に70〜80年代の車とは相性抜群だと思います。
キットとしては、リフトアップパーツが追加された再販モデル。
同時に、ダットサントラックと5代目ハイラックスもラインナップされています。
古き良き時代のピックアップを、自由な発想で作ってみたい方。
ぜひ、手に取ってみてください。
ご覧頂きありがとうございました
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