1/24 AOSHIMA NISSAN CIMA Y33 ANCELTION part1
みなさんこんにちわ
制作過程を3つの動画にわけ、完成までを収録しているプラモの時間へようこそ
今回はアオシマアンバサダーとして、新発売されたY33シーマの制作に取りかかっていきます。
青島文化教材社(AOSHIMA) 1/24 ザ・チューンドカーシリーズ No.95 ニッサン アンクエルション Y33 シーマ ‘…
この動画では、仮組みの様子やドアのパカパカ化といった改造工作など、見どころ満載の内容になっています。
じっくり楽しんでいただけると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
それでは、制作スタートです。
CIMA Y33 ANCELTIONとは?
まずはY33シーマがどんな車なのか深掘っていきます
1996年に登場したY33型シーマ。
日産のフラッグシップモデルとして、初代・二代目の系譜を受け継ぎながら、より洗練されたラグジュアリーセダンへと進化した1台です。
搭載されるのは当時最新のVQ30DET型、直噴ターボエンジン。
最大出力280馬力を発揮しながらも、静粛性や快適性はクラストップレベル。
エアサス搭載グレードも用意され、高速走行から街乗りまで、あらゆるシーンで上質な乗り味を提供する、まさに“上を知る大人のクルマ”という印象でした。
ただ、そんなシーマが一部の若者たちから“別の文脈”で熱狂的に支持されたのが、2000年前後のVIPカーシーン。
本来は落ち着いた高級車として設計されたY33シーマですが、ローダウン、ワイドリム、大口径ホイール、エアロパーツといったドレスアップによって、まったく別の個性を与えられたんです。
その流れの中で、絶大な支持を受けたのが ANCELTION(アンセルション) というカスタムブランド。
ANCELTIONは、当時のVIPスタイルを牽引した存在で、シーマ用エアロは特に人気の高いアイテムでした。
低く構えたバンパーにシャープなラインをまとったフロントフェイス、リアまで流れるように繋がるサイドスカートの造形美。
それはまさに“静かな狂気”ともいえる存在感を放っていました。
見た目重視、走りよりも“魅せる”ことを重視したVIPカーというカルチャーにおいて、Y33シーマ×ANCELTIONという組み合わせは、一種のアイコン的存在。
雑誌「VIPCAR」や「カスタムCAR」でも何度となく紙面を飾り、当時の若者の憧れとして語り継がれる存在です。
今回は、そんなVIP黄金期を象徴するY33シーマのANCELTION仕様を、アオシマの1/24スケールキットで制作していきます。
古き良き時代の“魅せるカスタム”を、現代の模型技術でどこまで表現できるか。
ぜひ、最後までお付き合いください。

仮り組み
では早速、仮組みから始めていきましょう。
まずは説明書通り、足回りからスタートです。
このキットにはノーマルとローダウン、両方の足回りパーツが付属していますが、もちろん今回はローダウン仕様を選択。
フロントもリアも、サスアームにピンを取り付け、そこにブレーキディスクをかぶせる構造になっていて、精度もバッチリ。
リア側はデフとメンバーをクロスさせて接着する形で、全体的にパーツの噛み合わせも良好です。

接着には、いつものセメダイン・ハイグレード模型用を使用。
マフラーは、もうこれでもかというほどの極太仕様。パッケージの時点で主張がすごいですね。
ホイールは18インチのブリッツ製が付属。
これに極タイヤを合わせれば、問答無用の極悪スタイルの完成です。

内装はシートの背面が別パーツ化されていて、立体感やリアルさも◎。
シートを設置したら、内張りでぐるっと囲む構造です。
ウインドウパーツはフィッティングも良く、ストレスなく取り付け完了。
ボディにはエアロパーツを取り付け、さらに裏側からリフレクターもイン。
クリアパーツを取り付けたら、いよいよボディとシャシーを合体させます。
そして最後にホイールを装着したら――
仮の姿、降臨です。








うーん……この極悪な佇まい、まさにアオシマにしか出せないコンセプトキット。
今回はそのコンセプトを活かす形で、基本は素組、でもインテリアはしっかり見せられるように、ドアを“パカッ”と開く仕様に仕上げていこうと思います。
スジ彫り
次にスジ彫りの工程に入っていきます。

今回使用しているツールは、タミヤ製のスジ彫り超硬ブレードです。
ブレードは0.15mmと0.2mmを使い分けています。
基本的には0.15mmのブレードを全体的なスジ彫りに使用し、
ドアやボンネットなどの開閉パーツには少し太めの0.2mmのブレードを使っています。
リアルな完成度を目指すためには、ボディ各部のスジをしっかり入れておくことが大切です。
そうしないと、塗装を重ねたときに溝が塗料で埋まってしまい、シャープさが失われてしまうんですね。
この作業は、塗装前の重要な下準備になります。
ただし、スジを深く掘りすぎると、不自然なシルエットになったり、最悪パーツを貫通・破損してしまうこともあるので、
軽いタッチで、各パート3~5往復程度を目安に丁寧に掘り込んでいきます。
具体的には、ドア、ボンネット、モールやバンパーの継ぎ目、給油口カバー、そしてウインドウモールの外側などを中心に、
スジを入れて、塗装に備えていきます。
パーティングライン消し
続いて、画像の赤矢印で示した「パーティングライン」を削る作業に入ります。




プラモデルは、製造工程で金型同士を合わせて成形されるため、どうしてもパーツ表面に「パーティングライン」や「バリ」が発生します。
このラインを処理するかしないかで、最終的な仕上がりに大きな差が出るため、必ず取り除いていきます。
確認方法としては、パーツを手に取り、実際に指でなぞってみること。
特にカーモデルの場合、ボディを真上から見た時、左右対称に縦に走るラインが見つかることが多いです。
バンパー周辺は、特にパーティングラインが強く出やすいポイントなので、念入りにチェックします。
作業手順は、タミヤ製の320番ペーパーヤスリを使用し、水をつけながら丁寧に削っていきます。

タミヤ フィニッシングペーパー P1000番 3枚入り + P1200 3枚入り + P1500番 3枚入り + P2000番 3枚入り セ…
このときの注意点は、実車に存在するボディのプレスライン(デザイン上のシャープな折れ目)を消してしまわないよう慎重に作業することです。
320番でパーティングラインを除去したら、徐々に番手を上げていき、最終的に1500番まで仕上げて、塗装に向けた下準備を整えます。
パカパ化~ドアと内張のカット~
続いては、ドアの“パカパ化”、いわゆる開閉ギミックの加工に入っていきます。
まずはドア本体から。
可動ヒンジの部分は、スムーズに開閉できるように、裏側を電動リューターでしっかりと薄く削り込みます。

裏側の処理が終わったら、今度は表からスジ彫りでガイドを入れていきます。

ある程度深く彫れたら、ハセガワのエッチングソーで丁寧にカット。

カット面はどうしても荒れてしまうので、ペーパーヤスリでしっかり均しておきましょう。

続いて内張。
こちらはセンターピラーを目印にして、超音波カッターでカットしていきます。

もちろんこちらもカット後の面はペーパーヤスリでしっかり整えておきます。
タミヤ フィニッシングペーパー P1000番 3枚入り + P1200 3枚入り + P1500番 3枚入り + P2000番 3枚入り セ…
パカパ化~ヒンジの作り込み~
次は、ドアの可動部を作り込んでいきます。
使用するのは、内径1.5mmのアルミパイプと、同じく1.5mm径の真鍮線。
まずは真鍮線をワイヤーカッターでカット。
長さはおよそ5cmほど。これをL字に曲げておきます。
続いて、アルミパイプ。
こちらはデザインナイフで転がすようにしてカットしていきます。
切り出したアルミパイプには、先ほどの真鍮線を通しておきます。


ドアがズレないようにしっかり仮止めをしたら、アルミパイプをドアに対して垂直に取り付けるため、3mmのプラ棒をカットし、ステーとして裏側に接着。

セメダインのハイグレード模型用で何度か仮組みをしながら、スムーズに稼働するベストな位置を確認します。
最終的に、アルミパイプは先ほどのプラ材ステーに、
真鍮線の下部はサイドシルにそれぞれ瞬間接着剤でがっちり固定。

これで、しっかり開閉できる可動ドアの完成です。
パカパ化~ドア受けと内張の調整~
続いては、ドアの受けと内張の調整に入っていきます。
ドアを開閉できるようにしたことで、足元まわりも自然と見えてくる。
だからこそ、ここは実車さながらのディテールでしっかり作り込みます。
まずは、0.5mmのプラ板をカットして、ドアの内側に接着。

これがドアの受け部分になります。
次に、開閉時の安定性を持たせるため、ネオジム磁石を使用。
ボディ側、つまりドア受けに磁石を瞬間接着剤で取り付けます。

ただし、受けをボディ側に作ったことで、0.5mmほどの段差が発生。
このままだとドアが浮いてしまうので、ドア側にも同じくプラ板を一枚噛ませ、その上から磁石を接着します。
こうすることで、磁石同士がしっかり噛み合い、パチッと自然に閉まる仕組みが完成。
続いて内張の調整。
ダッシュボードと干渉してしまう部分は、超音波カッターで慎重にカット。
上下には3mmの角プラ材を、センター部分には5mmの角プラ材を接着し、

切り離したリア側とツライチになるように、位置と厚みをしっかり合わせて調整していきます。
パカパ化~サイドシルの作り込み~
続いては、サイドシルの作り込みに入っていきます。
まずは0.5mmのプラ板を使って、内張がぴったり収まるように採寸。
形を整えてから、ボディ側に接着していきます。


次にドア側の処理です。
ここではエポキシパテをドアのセンター部分に盛り付け、先ほど加工した内張を「むにゅっ」と押し付けて型取り。

このときのポイントは、あとでスムーズに取り外せるように、5mmの角プラ材部分にグリスやリップクリームを薄く塗っておくこと。
そうすることで、パテがくっつかずきれいに剥がれます。
位置合わせでは、リア側の内張とぴったり面を揃えることも重要。
ここをしっかり決めておくことで、ドアを開けたときの一体感がぐっと増します。
続いてサイドシルには、スパチュラを使ってエポパテを丁寧に盛り付け。

冒頭で接着したプラ板との隙間を埋めるように、そしてドアがスムーズに閉まるような曲面を意識して成形していきます。
乾燥後はヤスリをかけて滑らかに整え、実車のようなラインを目指します。
リアの内張にも同様にパテを盛り、ドアを開けたときに不自然な段差が見えないように配慮。

さらにドア内張とドアの間にできてしまった隙間は、マスキングテープで型を取り、ペンでなぞった形をプラ板に転写。

カットしたプラ板を蓋のようにして接着すれば、しっかりと密着したリアルな仕上がりになります。
最後に、エアロパーツをすべてボディに接着し終えたら、いよいよ塗装の準備が完了。

下地塗装
続いて本塗装をする前の下地処理としてガイアノーツのエヴォグレーを吹いていきます

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この下地処理は、深いツヤのある仕上がりを目指す場合には欠かせない重要な作業です。
パーティングラインを消すためにボディ表面を削ったり、ペーパーヤスリの跡が残ったりすることもあります。
そういった場合には、必ずサフェーサーを吹き付けて、各パーツ表面を滑らかに整えてから本塗装に入ることが大切です。
いかにこの下地の段階で、滑らかな表面を作り上げるか。
これが仕上がりに大きく影響します。
下地処理から滑らかさを意識しておくと、後の鏡面仕上げ工程での凹凸も少なくなり、磨き作業の時間を短縮できるので、最終的な効率もぐっと上がります。
もし吹き付け途中でホコリが付着してしまった場合は、焦らず乾燥を待ち、ペーパーヤスリで取り除いた後、再度サフェーサーを吹き直しましょう。
サフェーサーを吹き終えたら、パーティングラインや傷がきれいに消えているかを確認します。

表面が滑らかに整ったことをチェックして、次の工程に進みます。
今回はここまで!
次回はインテリア完成までをお届けする予定です
ご覧頂きありがとうございました
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