1/24 FUJIMI NISSAN SILEIGHTY initial D Sato mako part1
みなさんこんにちわ
制作過程を3つの動画にわけ、完成までを収録しているプラモの時間へようこそ
今回は、ご依頼いただいているフジミの イニシャルD・真子のシルエイティ を制作していきます。
このパート1では、車高調整やフロント周りの加工といった工程を中心に進めていますので、ぜひ最後までお付き合いください。
それではまず、このシルエイティがどんな車なのか、少し掘り下げていきましょう。
真子のシルエィティとは?
シルエイティは、日産180SXのボディに、S13シルビアのフロントを組み合わせた“ニコイチ仕様”のスポーツカー。
当時走り屋の間で自然に広まったカスタムで、180SXのフロント破損時に安価なS13シルビアの部品を流用したのが発端
リトラクタブルライトの重さを避けつつ、軽快で視界の良いシルビアの顔を生かした、峠向けの実用的な組み合わせとして人気がありました。
この『頭文字D』や雑誌掲載で人気に火が付き、1998年には日産がキッズハート(きっずはぁと)と協力し限定500台の純正モデル**を販売
そんなシルエイティの中でも、特に人気に拍車をかけたのが、
『頭文字D』に登場する 真子と沙雪のコンビ の一台です。
真子がドライバー、沙雪がナビゲーターやメカを務め、碓氷峠をホームコースに活躍していたキャラクターですね。
彼女たちのシルエイティを象徴しているのが、深みのあるブルー、
いわゆる インパクトブルー のボディカラーです。
タイトルとカラーが一致していることで、車そのものがふたりの代名詞のような存在になっています。
作中では、主人公・藤原拓海とのバトルでその性能が描かれ、
真子の丁寧でしなやかな操作と、シルエイティの軽快な動きが印象的なシーンになっています。
単なるキャラ車ではなく、走り屋文化の中での“女性ドライバーの実力”を示した、重要なポジションのマシンともいえます。
今回の制作でも、そんな真子と沙雪の思いが乗ったシルエイティらしい、
爽やかさとキレのある雰囲気を大切にしながら、丁寧に組み立てていきたいと思います。
それでは、さっそく制作に入りましょう。

仮り組み
まずは仮組みから進めていきます。
足回りは、先月制作したRX-7とほぼ同じ構成で、フロントは車軸をポリキャップで挟んで固定するタイプです。

付属のBBSホイールのモールドは非常に精細で、見た目の印象も抜群ですね。
フロントのサスペンションは、アームと一体になったパーツを使います。
最初に車軸を浅めに差し込み、そのあとアームをサス側に取り付けながらピンを押し込むと、スムーズにホイールが固定できます。
リアはRX-7同様、一本のシャフトで左右のホイールをまとめて固定する方式。
車高調整はできない構造なので、ここは自分で手を入れる必要があります。
インテリアはパーツ点数が少なくシンプルですが、まとまりが良く雰囲気はしっかり出ています。

バスタブ型の室内パーツをシャシーに載せてから、最後にボディをかぶせる流れです。
外装では、フロントのエアロがやや簡素な作りなので、リアルに仕上げたい方はカスタムポイントになると思います。
車高も少し高めなので、ここも調整したいところですね。
今回のシルエイティですが、シャシーや足回りの構造を確認してみると、どうやら他のフジミ製キットと共通パーツになっているようです。







Xでもフォロワーさんが話していましたが、シルビアやZ、そして先月組んだRX-7と同じパーツ構成のようです。
RX-7で車軸の位置が気になったのも、このあたりが理由だったようです。
ただ、今回のシルエイティではその問題が改善されており、スムーズに組み立てることができました。
パーティングライン消し
続いて、画像の赤矢印で示した「パーティングライン」を削る作業に入ります。



プラモデルは、製造工程で金型同士を合わせて成形されるため、どうしてもパーツ表面に「パーティングライン」や「バリ」が発生します。
このラインを処理するかしないかで、最終的な仕上がりに大きな差が出るため、必ず取り除いていきます。

確認方法としては、パーツを手に取り、実際に指でなぞってみること。
特にカーモデルの場合、ボディを真上から見た時、左右対称に縦に走るラインが見つかることが多いです。
バンパー周辺は、特にパーティングラインが強く出やすいポイントなので、念入りにチェックします。
作業手順は、タミヤ製の320番ペーパーヤスリを使用し、水をつけながら丁寧に削っていきます。
このときの注意点は、実車に存在するボディのプレスライン(デザイン上のシャープな折れ目)を消してしまわないよう慎重に作業することです。
320番でパーティングラインを除去したら、徐々に番手を上げていき、最終的に1500番まで仕上げて、塗装に向けた下準備を整えます。
スジ彫り
次にスジ彫りの工程に入っていきます。

今回使用しているツールは、タミヤ製のスジ彫り超硬ブレードです。
ブレードは0.15mmと0.2mmを使い分けています。
基本的には0.15mmのブレードを全体的なスジ彫りに使用し、
ドアやボンネットなどの開閉パーツには少し太めの0.2mmのブレードを使っています。
リアルな完成度を目指すためには、ボディ各部のスジをしっかり入れておくことが大切です。
そうしないと、塗装を重ねたときに溝が塗料で埋まってしまい、シャープさが失われてしまうんですね。
この作業は、塗装前の重要な下準備になります。
ただし、スジを深く掘りすぎると、不自然なシルエットになったり、最悪パーツを貫通・破損してしまうこともあるので、
軽いタッチで、各パート3~5往復程度を目安に丁寧に掘り込んでいきます。
具体的には、ドア、ボンネット、モールやバンパーの継ぎ目、給油口カバー、そしてウインドウモールの外側などを中心に、
スジを入れて、塗装に備えていきます。
ボディの調整加工
続いて、ボディの調整と加工に入っていきます。
まずは、ドアとテールのキーホールに穴を開けていきます。

今回はピンバイスの0.8mmを使用して開孔しました。
完成時には、この部分に3Dプリント製のキーシリンダーを埋め込む予定です。
そして、もうひとつ気になったポイントがフロントマスクです。










ヘッドライトカバーはプロジェクター仕様になっているのに、リフレクターは角目という、少しちぐはぐな構成になっています。
キットには、プロジェクター部分がモールドされていないライトカバーが付属しているので、そちらに置き換える方向で進めます。
そのため、グリルと一体になっているプロジェクター仕様のパーツには筋彫りを入れて、グリルとライトを分割カットしていきます。

さらに、ボディとのフィッティングもあまり良くないため、この方法で加工しておくほうが仕上がりとしては安心かなと思います
車高調整
続いて、車高の調整に進んでいきます。
このあたりは、先月のRX-7でも作業しているので、だいぶ慣れてきました。
まずフロント側ですが、サスペンションパーツのボディ側のダボをニッパーでカットし、センター部分にピンバイスで穴を開けます。

そこへ、1.5mmのステンレスシャフトをカットしたものを差し込み、新しい取り付け軸として使っていきます。
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サスパーツ自体が非常に細く折れやすいので、ここは丁寧に作業を進めます。
シャフトのカットにはワイヤーカッターが便利です。
開けた穴には瞬間接着剤を流して、しっかり固定しておきます。


車高を下げることで、地面側のダボの長さが足りずアームに届かなくなるため、アーム側も加工します。

アーム根本に超音波カッターで切り込みを入れ、ボディ側へ角度を変えてあげることで、サスペンションがきれいに収まります。



続いてリア側です。
こちらは一本シャフトを固定するダボがあり、そこをカットするだけで簡単にローダウンが可能です。


ダボがちょうど1mmほどなので、切り落とすことでタイヤとフェンダーがギリギリになる、いい感じの車高に仕上がります。
これで前後とも車高調整は完了です。





エアロパーツのディティールアップ
お次は、エアロパーツのディテールアップに移っていきます。

キットのままですと開口されておらず、パッケージに描かれているシルエイティの雰囲気とも少し異なるモールドになっています。
そこで今回は、超音波カッターを使って開口加工を施していきます。

開口した部分は荒れが目立つため、デザインナイフと紙やすりで丁寧に整え、塗装に備えて滑らかに仕上げていきます。
両端とセンターを開口できたら、続いてセンター部分に奥行きを追加します。
まずマスキングテープでガイドを作り、それをプラ板へ転写してカット。
サイド部分は瞬間接着剤で固定していきます。

完成した奥行きパーツをエアロパーツ裏から貼り付ければ、この工程は完了です。
さらにリップ部分は、1mmのプラ板を使って新規で作り起こしています。
エアロパーツの底面にマステでガイドを作り、同じくプラ板へ転写してカット。
瞬間接着剤で固定した後、デザインナイフと紙やすりで少しずつ形状を整えて仕上げました。

あわせて、半分ほど埋もれてしまっていたウインカーも、形がしっかり見えるように軽く削り込み調整しています。
以上で、エアロまわりの修正がひと通り完了しました。





下地塗装
最後に下地塗装です

下地処理としては、ガイアノーツのサーフェーサーエヴォブルーを吹き付けていきます。
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この下地処理は、深いツヤのある仕上がりを目指す場合には欠かせない重要な作業です。
パーティングラインを消すためにボディ表面を削ったり、ペーパーヤスリの跡が残ったりすることもあります。
そういった場合には、必ずサフェーサーを吹き付けて、各パーツ表面を滑らかに整えてから本塗装に入ることが大切です。
いかにこの下地の段階で、滑らかな表面を作り上げるか。
これが仕上がりに大きく影響します。
下地処理から滑らかさを意識しておくと、後の鏡面仕上げ工程での凹凸も少なくなり、磨き作業の時間を短縮できるので、最終的な効率もぐっと上がります。
もし吹き付け途中でホコリが付着してしまった場合は、焦らず乾燥を待ち、ペーパーヤスリで取り除いた後、再度サフェーサーを吹き直しましょう。
サフェーサーを吹き終えたら、パーティングラインや傷がきれいに消えているかを確認します。

表面が滑らかに整ったことをチェックして、次の工程に進みます。
今回はここまで!
次回はインテリア完成までをお届けする予定です
ご視聴頂きありがとうございました


















